遺品整理 事例その2

新潟市 60代男性 一人暮らし 認知症(?)孤独死 2ケ月発見されず

外から見ると、そんなに気になる所はありません。中が気になります。
※家の周りは画像加工してあります。

階段の下には新巻さけの箱、壊れた自転車、そして近くのスーパーのカートがありました。 自分の物と勘違いしてそのまま押して帰ってきたのでしょうか。 認知症患者によくみられる行動です。

シャッターを開けると、またスーパーのカートがありました。 さらに、大小さまざまな傘があります。 買ってきたものか、間違えて持ち帰った物なのか、これだけあると異常です。

家の中にも傘がたくさんありました。段ボールや古新聞もぎっしりです。

キッチンと思われますが、いつまで使っていたかわかりません。ゴミと物であふれています。

よく見てみると、コーヒーに入れるミルクの瓶が何個もあります。一人でこんなに必要無いはずです。 これを買っていた頃は、すでに何かしらの異変が起きていたと思われます。

つまようじが何個もあります。一人で使い切れる量ではありません。

奥のガスレンジは、つまみが開いたままです。ガスは止まっていたようですが、いつから開いていたんでしょうか。 万が一引火していたら、大惨事になるところでした。

部屋の中は、ひどいゴミ屋敷でした。足の踏み場がありません。 カップ麺をよく食べていたようで、箱買いした空き箱や、空いた容器が沢山ありました。 家中がこんな状態で、いったいどこで寝泊まりをしていたんでしょうか。

洗面へ続く廊下が、箱と物で埋まっています。まともに使っていたようには見えません。 そして、床がとても汚れていました。

ドアを開けたら、トイレでした。とてもひどい状態です。 調べてみると、ご逝去される2ケ月前から電気・ガス・水道が止まっていたようでした。 2か月間流せないトイレで用を足し、水も使えず、お湯もない、暗い部屋で寒さに震えながら年末年始を過ごし、1月にご逝去されたのです。

光熱費が払えなくなって止められたんでしょうが、止めた側はこうなる事を予測できなかったのでしょうか。
一度現地にきて状況をみてから対応していれば、その後の対応機関への紹介があったならば、汚いトイレや寒い年末年始にもならなかったかもしれません。
このような孤独死にもならなかったでしょうし、まだまだこの60代男性は生きていたかもしれません。

第三者が気づけたタイミングはいくつもあったのではないか?と思ってしまいます。